【NVIDIA Omniverseとは?】製造業との関係について分かりやすく解説!

NVIDIAはAI、メタバースなど昨今のトレンドを実現させる企業です。

1993年に創業し、今や世界時価総額ランキングトップ10に名を連ね、世界最大のファウンドリである、TSMCを抜くまでに成長しました。

製造業界に携わる私たちにとって必ず知っておきたいNVIDIA。
今回はメタバースのプラットフォームであるOmniverseと製造業の関係を含め、
分かりやすく解説します。

この記事で分かること
・NVIDIAとは
・NVIDIA Omniverseとは
・NVIDIA Omniverseと製造業の関係
・NVIDIAの株価について
目次

NVIDIAとは

エヌビディアとは、GPU画像処理半導体を手掛けるファブレスメーカーです。

この画像処理半導体というと、半導体には主にCPUとGPUというものがロジック半導体という意味であり、CPUは一般的にいわゆる半導体として扱われるのですが、計算処理とかロジック処理を担当するのがこのCPUです。

一方でGPUというのは画像処理、画像認識とかを担当するものとなっています。
エヌビディアが手がけているのはGPUです。
このGPUがどこに使われているのかというと、ゲーミングPC、ゲーム、AI、自動運転などに搭載されます。

また、メタバースがトレンドとなっている現在、メタバースの世界を実現する起爆剤となる企業です。

NVIDIAの歴史

NVIDIAが創業され、GPUの発明からAI、自動運転などの技術革新を支えるに至るまでを見ていきます。

1993年
JENSEN HUANG、CHRIS MALACHOWSKY、CURTIS PRIEM によってNVIDIA が創立される。

1995年
NVIDIA が最初の製品、NV1 を発売する
コンピュータゲームのトップ企業セガは、バーチャ ファイターを NVIDIA グラフィックス上で動く 3D ゲーム用に初めて活用しました。

1996年
最初の MICROSOFT DIRECTX ドライバーが発表される
性能が重要視される 3D グラフィックス レンダリングのために使用される API である、Direct3D をサポートした初の Microsoft DirectX ドライバーを公表しました。

1998年
TSMC との業務提携に署名する

1999年
NVIDIA が GPU を発明する。この年上場を発表しました。
NVIDIA は、プロフェッショナル向けのグラフィックス プロセッサとして Quadro GPU を投入しました。Quadro は、テニス シューズから自動車にいたるまで、あらゆるもののデザインに携わるプロフェッショナル ユーザーにとって、デファクト スタンダードとなりました。

2000年
NVIDIA がグラフィックスの草分け、3dfx Interactive を買収する

2002年
Fortune 誌にNVIDIA がアメリカで最も急成長をとげた企業に選ばれる。

2005年
NVIDIA が SONY PLAYSTATION 3 用のプロセッサを開発する。

2007年
FORBES が NVIDIA を「今年の企業」に選ぶ。
10 億ドルの総収益を第一四半期に達成。
NVIDIA のグラフィックスプロセッサがエンターテイメント産業に対して与えた功績により、エミー賞を受賞しました。

2010年
NVIDIA が世界最速のスーパーコンピューターの動力となる。

2016年
NVIDIA が PASCAL、DGX-1、DRIVE PX 2 で AI に革命を起こす。

2017年
NVIDIA が GPU ディープラーニング用に VOLTA を開発。最先端の AI を推し進める。
NVIDIA® Volta GPU アーキテクチャを採用した NVIDIA Tesla® V100 GPU アクセラレータによって、DGX ファミリの AI スーパーコンピューターが強化されます。
NVIDIA® Jetson™ TX2 AI スーパーコンピューターをモジュールに搭載すれば、AI シティには欠かせない優れたインテリジェント ロボット、ドローン、スマート カメラが実現します。

2019年
NVIDIA が
HPC、組み込み、データ センター、自動運転車両、プロ グラフィックス市場における進歩を発表。
Toyota と Volvo Group は、NVIDIA DRIVE™ エンドツーエンド プラットフォームを活用して、安全な自動運転車両を開発、トレーニングし、世界の運輸業界に展開しています。

2020年
NVIDIA が MELLANOX の買収を完了、
ARM の買収計画を発表し、
NVIDIA AMPERE GPU アーキテクチャを始動。

出典:NVIDIAの歴史

創業から現在まで、まさに技術革新の歴史です。
SEGA、SONY、われらがトヨタまで日本企業との関わりが深いことにも注目です。

NVIDIA Omniverseとは

NVIDIAは、2022年1月メタバース開発プラットフォーム「Omniverse(オムニバース)」の無料版を提供することを発表した。同社は昨年、オムニバースのベータ版を公開し、2021年11月より企業向けの有料版もリリースしていました。

NVIDIAによると、オムニバースは、「リアルタイム3Dデザイン・コラボレーション」および「仮想世界シミュレーションプラットフォーム」で、様々な分野のデザイナー、クリエイターが3Dの構造物やシーンを作成することができ。

ベータ版リリース以来、約10万人のクリエイターによってダウンロードされているという。今回の無料版は個人のクリエイターにも提供される。

オムニバースの特徴の一つとして、高いシミュレーション能力を挙げている。粒子や流体、機械なども詳細にシミュレート可能だ。これにより、仮想環境でロボットアーム、自動車など様々な機械の知能をトレーニングすることもできます。

企業版は、自動車大手BMWなどが採用しています。

NVIDIA Omniverseと製造業の関係

BMWは、Nvidiaの「Omniverse(オムニバース)」を標準化し、製造業務のあらゆる側面をシミュレートすることで、スマートマニュファクチャリングの限界に挑戦しています。
BMWは、生産ネットワーク内の31の工場から工場労働者への作業指示に至るまでこれを実施し、生産計画の時間を30%短縮しました。

Omniverseによる製造業の変革

コンセプト デザインのレビュー
グローバル イルミネーションとレイトレーシングを使用した、物理的に正確な製品コンセプトの双方向の可視化を、社内の利害関係者、顧客、サプライヤー、サードパーティのコンサルタントと、場所を選ばずに共有、評価できます。

 

・グローバル イルミネーション
大局的な照明技術という意味。光源から直接表面に当たる光だけでなく、照り返しなど複雑な照明効果を計算して、3DCG空間全体に自然な光を生成するレンダリング方法。
・レイトレーシング
3Dグラフィックスにおいて物体のすべての面に対して、視点から見えない面を画面に表示しないようにするレンダリング方法のひとつ。物体表面の反射や映り込み、半透明における透過などを表現できる。

 

製造用ロボティクスの AI トレーニングとシミュレーション
倉庫の物流、組み立て、溶接セル、ピック アンド プレース機器といったロボティクス システム向けの、NVIDIA の総合 AI トレーニングおよび推論ツールセットを提供します。

インタラクティブかつ大規模な工場レイアウトのデータセット
Omniverse はプラントや工場全体のレイアウトを表示可能であり、施設全体のインタラクティブなフライスルーや評価をサポートしているため、本当の「仮想工場」体験を実現できます。このプラットフォームはスケーラブルかつクラウドネイティブであり、複数のユーザーに対する、数十万規模のポリゴン情報のリアルタイム表示をサポートしています。

引用:NVIDIA

OMNIVERSEで製造業はリアルタイムに様々なしみゅれーしょんが可能になり、アイデア出しや、設計、実際の工場での生産自動化まで、プロセスの全てをメタバース上でつなぐことが可能に成りました。

実際にBMWで実用化されるなどの事例が出ており、トヨタを中心に国内メーカーでも近く導入されることが予想されます。

NVIDIAの株価について

Bloomberg.co.jp
NVDA:NASDAQ GS 株価 - エヌビディア エヌビディア (NVDA:NASDAQ GS) の株価、株式情報、チャート、関連ニュースなど、企業概要や株価の分析をご覧いただけます。

リンク:ブルームバーグ

NVIDIAはメタバース分野の主要銘柄で構成される株価指数のパフォーマンスに連動する世界初の上場投資信託「ラウンドヒル・ボール・メタバースETF」にも組み込まれています。

組み入れられている銘柄の中でもエヌビディアは最大の時価総額(約6160億ドル、2月時点)を誇ります。

NVIDIA個別銘柄でも上場以来右肩上がりの成長を続けており、長期保有銘柄として有望です。

まとめ

NVIDIAとOmniverseを知ることは、今後の製造業の変化を理解することにつながります。
日本ではトヨタ自動車と自動運転技術や3D CADを利用する設計業務のVDI(Virtual Desktop Infrastructure)化など提携を拡大しています。

メタバースやAI、自動運転などのトレンドを理解するうえで、
これからもNVIDIAの動向に目が離せませんね。

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この記事を書いた人

IT業界で製造領域に携り7年

業界知識や課題、採用、転職、お金にまつわることなど、
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