半導体とは? 必ずわかるように解説!

21世紀はデータの時代。
AIやIOTなどが広がりつつある現在、
データが社会の重要な基盤となります。

ただ、データだけでは意味がありません。

大切なのは沢山のデータから
重要なものを抽出し、整理することです。

その大切な役割を担うのが「半導体」です。

今回は今の時代に欠かせない
「産業のコメ」こと半導体を解説していきます。

目次

■半導体とは?

半導体とは何かにお答えします。

半導体とは、、

導体と絶縁体の中間的な特性を持つ物質のことです。

つまり

・絶縁体:電気を通さない(ガラス・ダイヤモンドなど)

・半導体:通常は絶縁体に近いが、不純物を混ぜると導体に近くなる(シリコン・ゲルマニウム等)

・導体:電気を通す。(金・銀・銅・アルミ等)

状況によって電気を通したり通さなかったりするから

「SEMI(準)CONDUCTOR(導体)」という言葉で覚えるとわかりやすいです。

でも、、

ニュースなどで「半導体」という言葉が用いられるさいには、
必ずしもこの「物質」のことではありません。

この物質を利用した「電子回路部品」を指します。

「半導体」には2つの意味がある
1.電子回路部品としての半導体
2.物質としての半導体
物質としての半導体は4つの機能を持ち、複雑な電子回路と組み合わさることで、
「電子回路部品」として様々な機能を生み出しています。

・半導体の機能(物質)①

スイッチ機能
状況によって電気を通す半導体の特性を使って、
信号がないときは電気を通さず
信号があると電気を通す仕組み

・半導体の機能(物質)②

増幅機能
半導体は弱い信号でも電気を通すことができます。
その特性を活かして回路をつなぎ、
より大きな電気の出力につなげられます。

・半導体の機能(物質)③

整流作用
交流(周期的に電気が行ったり来たりする)から
直流(常に同じ方向に電気が流れる)に変える作用。
これにより、例えばコンセントから流れる交流電源を、
家電やPCを動かすのに必要な直流に変えることができる。

・半導体の機能(物質)④

電気と光の相互交換
半導体に光を当てると
電源が無くても電気が流れる。
逆に、電気を流すと
半導体そのもが光を発する。

この4つの機能を持った物質としての半導体は、
どう使われているのだろう?

■半導体はどう使われている?

物質としての半導体と、複雑な電子回路を
組み合わせたものを、「半導体デバイス」と呼びます。

・半導体デバイスの機能(電子回路部品)①

電気を整える、交換する。

半導体の整流作用を使って、
コンセントなどから流れる交流の電気を直流に交換。

また、太陽光や風力などではつでんした直流の電気を、
半導体を通して交流に交換し、電線に流すこともできる。

【例】
ACアダプター
コンセントから流れる交流の電気をACアダプター内の
半導体が直流に変換

・半導体デバイスの機能(電子回路部品)②

電気・光エネルギーを相互に変換

光を当てることで電気が流れる、
電気を流すと半導体そのものが光を発するという
機能を用いて発電や光源として活用することができる。

【例】
LED照明
電気を流すことで半導体が発光し照明として機能する

太陽電池
光を受けているパネルは半導体で構成される

・半導体デバイスの機能(電子回路部品)③

光や物理的情報をデジタル情報に変換
光を当てることで電気が流れるという作用を利用し、
光を電気信号に変換して画像を生成する。

また、変形すると電気抵抗が変わるという
半導体の性質を用いることで、
物理的情報を電気信号に変える。

【例】
体重計
半導体に力が加わって歪むことで
電気抵抗と電流が変化し、
それによって圧力を測定する。

カメラ用イメージセンサー
レンズで取り込んだ光を電気信号に
変換することで、画像を生成する

・半導体デバイスの機能(電子回路部品)④

計算する、データを保存する。
半導体のスイッチ機能により、
「0と1」という2つの数値の組み合わせを変える。

その組み合わせによって、計算したり
データを保存したりすることができる。

大量の回路で「0と1」の発信を繰り返すことで計算をしたり、記録を保存したりすることができる。これらの力が、自動運転車や5G通信などの、ハイテク分野に用いられる。

そして、この計算や記録を保存する機能は、
2種類のデバイスとして用いられる。

計算することを目的とした半導体デバイス

ロジック半導体デバイス

半導体メーカー:インテル、サムスン、エヌビディア、AMDなど

記憶することを目的とした半導体デバイス

メモリ半導体デバイス

半導体メーカー:サムスン、SK、マイクロン、キオクシアなど

ロジック半導体デバイス(プロセッサ)の分類

汎用用途
CPU:メール送受信、音楽、写真加工など
GPU:グラフィック画像、映像処理、ディープラーニング

・CPUとGPUの違い
CPUにもグラフィック機能はあるが、
PCゲームや自動運転など高度な画像処理には向かない。
よって、高度な画像処理を必要とする機器にはCPUに加え、
GPUが組み込まれていることが多い。

特定用途
ASIC:特定の家電や通信機器向けに専用設計したもの
FPGA:ユーザーが特定の用途に使うために回路を書き換えられるもの

ASIC
音声処理、通信等に特化。
用途を特化しているため、消費電力あたりの計算力が高い。

メモリ半導体デバイスの分類

電源を切るとデータが消える(揮発する)
揮発性メモリ=RAM(Randome Access Memory)
DRAM:リフレッシュ、動作必須
SRAM:リフレッシュ、動作不要

電源を切ってもデータは消失しない
不揮発性メモリ=ROM(Read Only Memory)
マスクROM
EPROM
EEPROM、フラッシュメモリ

DRAM
CPUやGPUなどが演算する際に必要な情報を一時的に記憶するメモリ。
電源を落とすとデータは消える。

フラッシュメモリ
PCやスマホで写真や音楽を保存する際は、
ここにデータが記憶される。
電源を切ってもデータは消えない。

 

PCやスマホなどはロジック半導体とメモリ半導体が、
組み合わさって構成されている。
両者が一体となって機能しているから、どちらも欠かせない。

■半導体の進化

半導体デバイスの技術開発は、
できるだけサイズを小さくする「微細化」の歴史

中でも、コンピュータに必須のロジック半導体やメモリ半導体などの、
デバイスは、指数関数的に微細化してきました。

微細化によって、コスト面と性能面の2つで、
メリットがあります。

コスト面
性能を一定とする場合、
18ヶ月ごとに半導体mのコストは2分の1になる

性能面
面積(サイズ)を一定とする場合、
18ヶ月ごとにCPUの性能は2倍になる。
また同じ作業を行う場合の消費電力も小さくなる。

ムーアの法則
インテル創業者の1人であるゴードン・ムーアが、1965年に自らの論文上で唱えた「半導体の集積率は18か月で2倍になる」という半導体業界の経験則=「ムーアの法則」に従って「ハ―ド」が劇的に進化したからこそ、現在のIT産業全盛の時代がやってきたのである。

■まとめ

半導体不足や半導体メーカー各社のニュースがしばしば報道されますが、
私も調べる中で何故半導体がとても大切なのか理解することができました。
半導体を正確に知る一助となれば幸いです。

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この記事を書いた人

IT業界で製造領域に携り7年

業界知識や課題、採用、転職、お金にまつわることなど、
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